Diary

26February2020

AIチャットボットやAI-OCRを導入せよ

1 情報化の推進(1)業務効率化

◆15番(今井ゆうすけ) 〔登壇〕
 おはようございます。会派開明の今井ゆうすけです。
 初めに、情報化の推進ということで、業務の効率化について質問いたします。
 今後、ますます超少子高齢型人口減少社会が進展していき、財政難と人手不足の深刻度が増すことから、的を絞った効果的な政策を立案することが求められています。
 限られた人員や予算の中で取り組み、市民サービスの向上につなげていかなければならない時代において、本市においても問い合わせ対応を初め、業務の効率化が求められます。
 本市への問い合わせは、土日や夜間はできません。市ソーシャルメディアは発信専用になっており、返信はしておりません。
 市ホームページは、現時点でページ総数が9,632ページもあり、アンケートでは「探しづらい」と「やや探しづらい」が合わせて49%という結果で、必要以上に情報が多く複雑で、検索が大変といえます。
 しかし、これらの課題がAIの活用で解決できる時代となりました。
 AIについては、平成29年9月定例会の一般質問において情報収集や調査を求め、本市としても他市の取組を参考にする中で調査研究に取り組んでいるところであります。
 全国的には、行政においてもAIは様々な分野で広がってきておりまして、中でもAIチャットボットの活用が広がっております。
 AIチャットボットとは、チャット(会話)とボット(ロボット)を組み合わせた言葉で、AIを活用した自動会話プログラムのことです。LINEやフェイスブックメッセンジャーを初め、多くのSNSツールやウェブサイトなどあらゆるシーンでの活用の場が広がっております。
 最近では、厚生労働省で新型コロナウイルスについての問い合わせに対し、AIチャットボットが応答することで、発生状況や予防法、相談を受けられる場所などの情報が提供されております。感染の疑いがあるユーザーは、同じアカウントからLINEで医師に相談できるオンライン健康相談サービスも無料で提供しています。
 長野市では、令和元年東日本台風災害の被災者からの問い合わせに、罹災証明書の発行のほか、損害保険、生活再建資金など、AIチャットボットが回答しております。
 ほかの自治体の例では、日曜日に子供が熱を出してしまった、休日当番医はどこといった質問や、子供の三輪車を捨てたいんだけれども、子供用の三輪車は粗大ごみだったかなといった質問などに自動で回答しております。
 本市においても、例えばLINEのAIチャットボットを活用すれば、市民は24時間365日問い合わせが可能であり、聞きたいことの担当部署がわからない人であっても、欲しい情報が欲しいときに得られるようになります。
 平日は働いており、なかなか問い合わせができないという松本への移住希望者であっても、早くストレスなく、欲しい情報が得られるようになります。
 なかなか窓口まで足を運べないという人でも、自宅で住民票などの申請ができ、手数料の支払いもオンラインで済ませ、書類は郵送で送付してもらうことで、市役所に出向かずに取得することができるようになります。
 つまり、窓口で長い時間待つ必要がなくなり、利便性が確実に向上します。
 それらは、結果的に職員の事務処理の削減につながり、職員は対面的な対応が必要な方などへ時間をかけることが可能となります。窓口や電話の頻度が減り、市民や職員の効率化につながります。
 さらには、お問い合わせ内容や件数、年代、位置情報などのデータを蓄積、分析できることから、根拠あるデータに基づいた政策づくりにつながります。
 市民ニーズを的確に把握し、行政サービスに反映できるといえます。
 このように、AIチャットボットは有効であり、早期に本市も導入すべきと考えますが、市の見解をお尋ねいたします。

○議長(村上幸雄) 嵯峨総務部長。

◎総務部長(嵯峨宏一) 〔登壇〕
 お答えいたします。
 まず、本市におけるAIの利活用状況について申し上げますと、本年度、音声からの自動文字起こしが可能な会議録自動作成システムを試験導入して、現在270件の会議録で検証を進めております。
 変換の精度、確かさの課題がありますが、一定の事務量削減効果が認められましたので、来年度以降も課題解決に取り組みながら継続して活用をしてまいります。
 そこで、議員ご紹介のAIチャットボットでありますが、平成30年度から職員で構成するAI利活用検討部会において、住民サービスの向上を観点に、他市の事例も参考に検討を進めています。
 その結果、本市が単独で導入することに比べてAIの学習スピードの向上が期待できる、他市との共同利用によるクラウド型AIチャットボットを来年度試験導入いたします。
 まず、職員による問い合わせに対する回答について内部検証を行った後、一定期間一般公開を行って、効果及び課題を検証して、本格導入に向けて準備を進めてまいります。
 現状のAIチャットボットが提供する回答は、まず、本体のシステムに搭載されている情報で回答した上で、詳細はホームページに誘導いたします。
 少しホームページがわかりにくいというご指摘ございましたが、ぜひ、利用者の方々にわかりやすいホームページの情報となるよう、庁内調整にも努めてまいります。
 以上でございます。

○議長(村上幸雄) 今井議員。

◆15番(今井ゆうすけ) 〔登壇〕
 来年度試験導入し、内部検証を行うとご答弁をいただきました。
 AIチャットボットの本格導入に期待し、次の質問に移ります。
 コストや人員のさらなる削減を迫られている本市の現場において、業務の精度を高めるための効率化は、もはや必須だといえます。
 業務改革の必要性が高まる行政の現場で、昨今、RPAの導入を見据えた実証実験が相次いでおり、本市としても昨年度より始まりました。
 RPAとは、人間が行ってきた定型的なパソコン操作を、パソコン内のソフトウエア型ロボットが自動化するものです。
 より広い範囲の業務でRPAの横展開を図り、自動化の効果を最大限得ることが必要と考えますが、RPAを活用するためには、申請内容などを電子化する必要があります。
 本市の多くは紙の書類を前提としており、各種の申請や届出書、伝票、帳票などといった具合に紙の書類があふれています。大抵は、職員がそれを目で見ながら手作業で電子化し、入力や登録などを行っています。
 この電子化の作業が膨大で、幾ら入力や登録などの作業をRPA化しても、その前段階で手作業が残ると、全体として業務効率の向上は図れません。
 本市としては、このようなことが障害となり、RPAの適用業務は実はさほど多くないのが実態です。つまり、紙情報の電子化が大きな課題といえます。
 ここで重要になるのは、できる限り紙を扱わないことです。
 全国では、電子申請が進んできておりまして、中でも窓口業務のICT化においては、マイナンバーカードや運転免許証などを読み取ることで、できるだけ紙に書かないで済むようなシステムを導入していたり、書いてもらうにしても、液晶ペンタブレットを活用して文字をテキスト化している自治体がございます。
 電子申請を進めることで、結果的に利用者も待つことなくスムーズに済むことから、負担軽減につながり、職員の業務能率向上にもつながります。
 本市でもこのようなシステムの導入を求めますが、時期は新庁舎建設が節目だと考えますので、しっかりと研究を深めていただきたいと思います。
 さて、本市に限ったことではございませんが、どうしても紙の資料を扱うことは避けては通れません。
 そこで、切り札として最近注目を集めているのが、AI-OCRと呼ばれる最新技術です。
 OCRとは、紙文書をスキャナーなどで読み取り、コンピュータで使えるデジタルデータに自動で変換する技術です。
 しかし、従来型のOCRは、手書き文字に対応していないといった課題があり、正確に読み取れる割合が低く、確認にかえって手間がかかるなどの課題がありました。
 AI-OCRは、AIによってOCRの読み取り精度を大幅に向上させる技術で、文字を読み取りながら学習を重ねるため、手書き文字などにも対応が可能となります。
 つまりは、AI-OCRを導入することで、RPAの適用範囲を一気に広げることができるようになります。
 数字のように、OCRでも精度が高く読み取れる部分もあるため、紙のフォーマットを工夫することも必要です。そうすることで、業務削減はもとより、人的ミス防止などが期待できます。
 東京都港区では、平成30年2月から全国の自治体に先駆け、RPAの本格導入をしています。
 現在、11業務で導入しておりまして、年間削減時間は約6,000時間にもなるとされております。
 例えば、コミュニティバス乗車券発行申請業務では、バス乗車券をAI-OCRで読み取り、CSVデータで出力の上、RPAを用いてシステムに自動入力及び受付簿の入力を行い、年間900時間も削減するといいます。
 AIで住所、氏名等の文字を学習させることにより、読み取り精度の向上を図ります。
 このように削減された業務時間は、市民サービスの向上に充てることができます。
 そこで、より一層RPAを活用していくことを求めますが、そのためにはOCRを初め、手書きの申請書などを電子化できるAI-OCRの導入が有効と考えます。
 本市も導入に向けて実証実験を行うべきと考えますが、見解をお尋ねいたします。

○議長(村上幸雄) 嵯峨総務部長。

◎総務部長(嵯峨宏一) お答えいたします。
 RPAの実証実験につきましては、庁内で応募があった40業務のうち、導入効果が期待できる14業務について実証実験を行いました。
 その結果、定型データのシステムへの入力作業という同じ動作の繰り返しについては、データが電子化されていれば、作業時間の短縮や単純ミスの削減効果がありました。一方で、現状の業務プロセスの理解や見直しに加えて、RPAを実行するためのシナリオ作成ができる人材の確保が課題として判明したところです。
 このほか、実証実験以外の業務においても、手書きの申請書をもとにRPAを活用して集計やシステム入力を行いたい業務が多数あります。その活用範囲を拡大するには、ご提案のように電子申請もしくはAI-OCRにより申請書を電子データ化することが大きな課題でございます。
 議員ご提案のAI-OCRは、電子データ作成の課題を解決する手法の一つでありますが、まずは電子申請を進めることがより一層効果的であると認識しております。
 したがいまして、AI-OCRの導入につきましては、電子申請が困難な業務の補完的なものと捉え、他市の導入事例も参考に実証実験に向けた研究を進めて、費用対効果を十分見極めた上で導入の可否を判断してまいります。
 以上でございます。

○議長(村上幸雄) 今井議員。

◆15番(今井ゆうすけ) 〔登壇〕
 ご答弁いただきました。
 要望でございますが、今後ますます業務の効率化を求められるのは、行政だけではなく民間も同じです。
 地方の中小企業の場合、費用面の負担が導入の障害になりますが、そこで、本市によるRPAの導入支援補助金のようなものを創設していただきたいと思います。